なまぐさ坊主の聖地巡礼
プロフィール
Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴りながら、仏教や歴史について語ります。
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前回まで39回にわたり、「ブッダの生涯」「ブッダの弟子たち」「ブッダに帰依した人たち」と、お話してきましたが、今回から「ブッダのことば」をお届けしていきたいと思います。なるべくブッダの生の声に近いテキストということで、原始仏典の中で最も成立が古いとされる『スッタニパータ』から選んだ言葉をお届けし、それについての僕なりの補足や感想も綴っていきます。仏教は僕たち自身がブッダになることをめざします。それはとりもなおさず、僕たち自身が苦しみや悩みを離れて幸せになり、周りの人びとをも幸せにしていくことだと、僕は思っています。苦しみの中にある人、悩める人、自分を不幸だと思っている人、あるいはどう生きていったらいいのか分からない人、そんな人々にとって救いとなる「ことば」が見つかれば幸いです。
参考文献:中村元『ブッダのことば』(岩波書店)、宮坂宥勝『今日を生きるブッダのことば』(春秋社)、島田裕巳『[ブッダ語録]オリジナル』(三五館)
欲 望
もしも欲が生じた者がそれを求めているとき、それらの欲望がかなえられないとき、あたかも矢に射貫かれたように、彼は悩み苦しむ。
あたかも足で蛇の頭を踏まないように、正しい観念をもち、もろもろの欲望を避ける者は、世の中においてこの執【とら】われをよく超える。
田畑、宅地、黄金、あるいは牛馬、奴隷、使用人、女性たち、親族たち、といったもろもろの欲望の対象を人が大いに貪り求めるなら、
もろもろの無力なもの(=煩悩)がまさにこの者を征服し、もろもろの危難がこの者を踏みつける。そのことによって、その者に苦がつきまとう。あたかも壊れた船に水が入り込むように。
だから、人は常に正しい観念をもち、もろもろの欲情を避けるがよい。それらの欲情を捨てて激流を渡るがよい。船の水を汲み出して彼の岸に至った者となるがよい。
『スッタニパータ』766~771
幸福度=充足/欲望。その人が幸福と感じる度合いは、分母が欲望で、分子が充足(その欲望がどれだけ満たされたか)で決まる。つまり1万円欲しいと望んだ人が1万円手に入れれば、幸福度は100%。でも100万円欲しいと望んだ人が1万円手に入れても、幸福度は1%。欲望には切りがないから、いくら分子を大きくしていっても、幸福にはなれない。幸福になるには、分母を小さくする、つまり欲望を小さくしていくしかないんだ。
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平成26年11月16日放送のNHK『日本の話芸』で、桂文珍師匠がこんな枕で笑いをとっていた。
60歳の旦那さんと、同い年の奥さんが田んぼの畦道を散歩していた。田植えの頃なので、カエルがあちこちでケロケロと鳴いている。その中に一匹だけ悲痛な鳴き声のカエルが……。よく見ると、草に足が絡んで動けなくなっている。旦那さん、さっそくこのカエルを助けてあげた。
道の角を曲がったところで、親カエルが出て来て、「今ほどはどうもありがとうございました。お礼と言ってはなんですが、何でも望みを3つ叶えてさしあげたいと存じます」
喜んだ奥さん、「私、2つお願いしていい」ということで、さっそく
「最近シミやシワが増えちゃった。これ取ってくれる?」
カエルがポンと手をたたくと、シミやシワが消えてしまう。
「まあ、嬉しい。ダイヤの指輪が欲しいわね」
カエルがポンと手をたたくと、奥さんの指には光輝くダイヤの指輪が。
「それじゃ、今度は……」
ここで旦那さん、
「ちょっと待った。お前ばかりずるいじゃないか。」
ひそひそ話しで、カエルにこんなお願いをした。
「30歳若い奥さんに取り替えること出来る?」
カエルがポンと手をたたくと、旦那さん30歳年取っちゃって、90歳になっちゃった。(笑)
爆笑の渦になっていましたが、実は笑えない話です。一つ望みがかなうと、次の望みが湧いてくる。それがかなうと、また次が……。というわけで、人間の欲望にはきりがないんです。あなたは心あたりないですか?この人間の欲望を利用した詐欺事件があとを断ちません。今日もニュースで債権取引を装った詐欺事件で、暴力団の幹部が逮捕されました。被害総額はなんと15億円ですよ。
ブッダはこの欲望が苦の原因となっているとして、欲望をコントロールすることを教えられた。「煩悩を滅する」という表現から、欲望を無くすことだと思っている人が多いけど、それは間違い。性欲が無くなれば人類は絶滅してしまうし、食欲や睡眠欲が無くなれば人間は生きてゆけない。学習意欲が無ければ向上することはできない。
ブッダが言っているのは、渇愛【かつあい】と表現される際限なき物欲・名誉欲・肉体の快楽を求める欲望のこと。そうした奴隷的な欲望を正しい観念をもってコントロールすることで、人間は苦しみから逃れ、穏やかな日常を過ごすことができるようになる。つまり、幸せになれるんだね。
60歳の旦那さんと、同い年の奥さんが田んぼの畦道を散歩していた。田植えの頃なので、カエルがあちこちでケロケロと鳴いている。その中に一匹だけ悲痛な鳴き声のカエルが……。よく見ると、草に足が絡んで動けなくなっている。旦那さん、さっそくこのカエルを助けてあげた。
道の角を曲がったところで、親カエルが出て来て、「今ほどはどうもありがとうございました。お礼と言ってはなんですが、何でも望みを3つ叶えてさしあげたいと存じます」
喜んだ奥さん、「私、2つお願いしていい」ということで、さっそく
「最近シミやシワが増えちゃった。これ取ってくれる?」
カエルがポンと手をたたくと、シミやシワが消えてしまう。
「まあ、嬉しい。ダイヤの指輪が欲しいわね」
カエルがポンと手をたたくと、奥さんの指には光輝くダイヤの指輪が。
「それじゃ、今度は……」
ここで旦那さん、
「ちょっと待った。お前ばかりずるいじゃないか。」
ひそひそ話しで、カエルにこんなお願いをした。
「30歳若い奥さんに取り替えること出来る?」
カエルがポンと手をたたくと、旦那さん30歳年取っちゃって、90歳になっちゃった。(笑)
爆笑の渦になっていましたが、実は笑えない話です。一つ望みがかなうと、次の望みが湧いてくる。それがかなうと、また次が……。というわけで、人間の欲望にはきりがないんです。あなたは心あたりないですか?この人間の欲望を利用した詐欺事件があとを断ちません。今日もニュースで債権取引を装った詐欺事件で、暴力団の幹部が逮捕されました。被害総額はなんと15億円ですよ。
ブッダはこの欲望が苦の原因となっているとして、欲望をコントロールすることを教えられた。「煩悩を滅する」という表現から、欲望を無くすことだと思っている人が多いけど、それは間違い。性欲が無くなれば人類は絶滅してしまうし、食欲や睡眠欲が無くなれば人間は生きてゆけない。学習意欲が無ければ向上することはできない。
ブッダが言っているのは、渇愛【かつあい】と表現される際限なき物欲・名誉欲・肉体の快楽を求める欲望のこと。そうした奴隷的な欲望を正しい観念をもってコントロールすることで、人間は苦しみから逃れ、穏やかな日常を過ごすことができるようになる。つまり、幸せになれるんだね。
幸福度=充足/欲望。その人が幸福と感じる度合いは、分母が欲望で、分子が充足(その欲望がどれだけ満たされたか)で決まる。つまり1万円欲しいと望んだ人が1万円手に入れれば、幸福度は100%。でも100万円欲しいと望んだ人が1万円手に入れても、幸福度は1%。欲望には切りがないから、いくら分子を大きくしていっても、幸福にはなれない。幸福になるには、分母を小さくする、つまり欲望を小さくしていくしかないんだ。
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