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なまぐさ坊主の聖地巡礼

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ホンジュン

Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
 毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴りながら、仏教や歴史について語ります。

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青の都サマルカンドへ

8月7日(水)

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 このホテルのレストランの前には数枚の絵が飾られている。横には作者であるディルラボ・マバエヴァさんの写真とメッセージが書かれているが、肝心の絵の値段はどこにも書いてない。ウズベクのお爺さんの絵が気に入って、昨日ホテルのスタッフにたどたどしい英語で聞いたら、本人に電話してくれて50ドルだとのこと。そんな高いんなら要らないと断った。

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 朝7時に朝食を食べにレストランに行ったら、レストランの前にご本人が立っておられるではありませんか。わざわざ値段の交渉に来たんだろうけど、「要らないよ」と言って、レストランに入った。昨日の朝と何の変化もない料理。昨日は卵焼きを頼んだので、せめてこれぐらいは変化をもたせようと目玉焼きを頼んで、キッコーマン醤油をかけて食べた。

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 朝食を終えてレストランから出てくると、マバエヴァさんがまだ待っている。どうしても買わせたいようだ。こっちの言い値20ドルから始まって、最後35ドルに落ち着いた。金を払おうと財布を出すと、15ドルでいいから似顔絵を描かせろという。ホテルを出発するのは8時だから、あんまり時間がない。時間的に無理だろうと言ったんだけど、30分あればOKだと言う。まあこのブログを始めるために似顔絵は欲しかったし、サンプルとして掛けられている似顔絵がまずまずの出来だったので、しぶしぶながら頼むことにして、椅子に座った。彼女と対面してじっと顔を見ていると、誰かに似ている。う~んと、誰だっけ。体重は90kgぐらいありそうな、でっぷりとした体型。あっ、思い出した、森公美子だ。この森さん、なかなか欲で、食事を終えた仲間の女性陣がテーブルに置いてある小物を手にとって見出すと、それを売る交渉をしようとする。こら、時間が無いんだから、しっかり似顔絵を書け!

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 結局30分ほどかけて書いた絵がこれだ。なんじゃ、これは。どっこも似てないじゃないか。無駄な時間と金を使わせやがって。でも約束だから仕方ない、結局50ドルを払うことになった。馬鹿馬鹿しい。日本に帰ってから、マイピクに描いてもらったら、2625円でした。

 午前8時、いよいよサマルカンドに向けてバスで出発。ブハラとサマルカンドは直線距離にして270km離れており、アジアハイウェイ5号線をバスはひた走る。サマルカンドは世界史の受験では必須事項。アム川(アムダリア)とシル川(シルダリア)に挟まれたソグディアナ地方のオアシス都市。アレクサンドロス大王時代はマラカンダの名で知られ、隋唐時代の中国では康国の名で記された。インドに向かう玄奘三蔵もこの町を通過している。13世紀ホラズム朝の都となったが、チンギス=ハンにより徹底的に破壊され、住民の3/4が殺されたという。1370年にはティムール朝の都として栄光を取り戻し、「チンギス=ハンは破壊し、ティムールは建設した」と言われる。 

 まあ、お勉強はこれくらいにして、午前9時ちょっとギジュドゥバンの陶芸工房に寄り道。

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  陶芸家のアブドゥッロさんは6代目で、お父さんは九谷焼の窯元で2年間修業したそうだ。まず陶器博物館のほうで、アブドゥッロさんの講義と息子さんによるロクロの実演。

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 若き日のアブドゥッロさんがヒラリー=クリントンと一緒に写った写真も飾られていて、世界的に有名なんだと密かに主張している。なかなか気に入った壺があったんだけど、売り物じゃないと言われた。

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 この工房では男衆は焼き物、女衆はスザナを制作しており、娘さんと息子の嫁さんが一生懸命に刺繍をしている。さあ、ブハラでスザナを買いそびれた奥さんの購買意欲が頭をもたげてきて、アブドゥッラさんとの交渉が始まった。畳2畳分もある大きなスザナを買おうとしている。最初の言い値は450ドル。なかなか値段が下がらないので、お茶をいただいていた僕も呼ばれて三者会談。なかなか値段が下がらない。

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 こうなったら、制作者の奥さん本人に聞かないと駄目だというので、奥さんの登場となって、四者会談。「奥さんの金歯が素敵」とかなんとかお世辞のありったけを言って、400ドルで一件落着。でも、こんな大きいスザナ、どこに置くの?

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 午前9時50分、買い物も済ませ、一路サマルカンドへ。(つづく)
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【 2013/10/29 06:42 】

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