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なまぐさ坊主の聖地巡礼

プロフィール

ホンジュン

Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
 毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴ってまいりましたが、これからしばらくは世界史のミラクルワールドをお届けします。

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インド洋の真珠スリランカーアルヴィハーラ

8月2日(水)

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 午前9時5分、アルヴィハーラのあるマータレーに向かう。マータレーはキャンディの北26キロにある町で、1848年にはイギリス植民地支配に対する反乱(第2次独立戦争)の中心となった。

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 10分ほど走り、ビューポイントでバスを停める。キャンディ湖を中心としたキャンディの町並みが一望できる。真ん中左よりの赤い屋根の建物が仏歯寺、右よりの白い建物が僕たちが泊まったクイーンズホテルだ。

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 丘の上に建つ白い像は Bahirawakanda Buddha Statueで高さ13m、1993年に建てられたんだそうだ。

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  観光客の行くところには必ず土産物屋がいる。ここにもTシャツ売りが。何しろお互い短時間の勝負で、結局奥さんは1枚1,000円のTシャツを、3枚2,000円で買った。

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 午前10時50分、アルヴィハーラに到着。入り口の鐘を見ると何かキリスト教の教会みたいだけど、アルヴィハーラは紀元前1世紀に建立されたれっきとした仏教寺院。アヌラーダプラ、ダンブッラ、ミヒンタレーに次ぐスリランカで4番目に古い寺院だ。

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 鐘の左右には高さ数十メートルの岩山がそそり立っている。

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 右手の岩山の下部には三角形の窪みが連なっている。

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 内部を見ると油を入れる素焼きの容器があり、芯も見える。足下を照らす街路灯の役割をしているようで、現役で使用されているようだけど、夜灯りが点ったところは、さぞかし幻想的だろうね。

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 先ずは左手の第1窟から入る。そう、アルヴィハーラは規模は小さいけど、アジャンターのような石窟寺院だ。

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 この部屋のご主人は涅槃仏。ピンクの蓮が描かれた枕が何とも可愛いが、お顔もかなり女性っぽい。天井に描かれているのは曼荼羅【まんだら】のようだが、これもカラフル。

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  ちゃんと写真が撮れているか、その都度チェック。これだけ入念にチェックしても撮り忘れがあって、なっちゃんの撮った写真を使わせてもらいました。孫の存在はありがたいね。

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 第1窟は狭い空間に仏さんがひしめき合ってるけど、ちょっと気になったのが左手の白い顔のお方。そのほかの4体を見ても分かる通り、仏さんはいっさい装飾を着けない。ところがこの像はネックレスをつけてるし、宝冠をかぶってる。どう見ても菩薩像に見えるんだけど、菩薩は大乗仏教の専売特許。上座部仏教(南伝仏教)では悟りを開かれる前のブッダを菩薩と呼ぶが、大乗仏教の観音菩薩や文殊菩薩といった菩薩は存在しない。なぜか気になるが、ジャヤンさんに確認はしなかった。

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 第1窟を出て通路の奥の石段を上って進むと第2窟があり、これがお目当ての場所。えっ、何かって?気の弱い方や心臓が弱い方は、これから数枚の写真を見ないでください、危険ですから。

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 アルヴィハーラは地獄に落ちた人間が受ける責め苦を描いた地獄絵図で有名なお寺なんですね。壁面に描かれた地獄図もあるんですが、こちらは最近作られたらしい人形を使って表現した地獄。こちらは頭蓋骨をかち割られて、脳味噌が飛び出しているシーン。稚拙な人形なんですが、なんか妙に迫力がありますね。

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 こちらは、燃えさかる薪に身を焼かれ、ハンドドリルで頭蓋骨に穴を空けられてる男。こぼれ落ちる涙が哀れをさそう。

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 ん、これは何だ。よく分からん。
 
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 これは膝から下を切られてるようだけど?

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 これは大事なところを切られちゃったんだね、痛そう。きっと姦淫の罪を犯したんだろうね。それにしても、拷問を受ける奴らがみんなパンツはいてるのは変だよね。以上、地獄からの報告でした。

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 僕みたいななまぐさ坊主が墜ちるだろう地獄の世界から外に出ると、綺麗な蓮の花が咲いていて、ちょっとホッとする。

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 こちらにも涅槃仏。おばさんが一生懸命に祈ってる。

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 上を見上げると今にも落ちそうな岩が。今度地震が起きたらきっと落ちちゃうでしょうね。下を観光客が通ってなきゃいいけどね。

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 こんなところに梵鐘が。「南無阿弥陀仏」と漢字で書いてある。どうせ日本か中国の寺が寄付したんだろうね。おやっ、後ろに人が倒れている、と思ったら、昼寝してるみたいだ。嫌がらせに、一発ゴ~~~ン。

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 アルヴィハーラで最後に訪れたのが、左手奥の白い建物。この寺で一番重要な図書館だ。 

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 図書館から下を見下ろすと、この寺が随分高い場所に建っているのが分かる。

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 この図書館には多くの経典が保存されており、日本から寄贈された般若心経もあるそうだ。

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 途中で見て来た仏像の中にこんなのがあったんだけど、何してるところか分かるかな?これは、それまで口誦で伝えられてきたブッダの教えが史上初めて文字に起こされたところだ。ヴァッタガーマニー王の時代の紀元前88年のことであったと伝えられている。

 これを上座部仏教では第4回目の仏典結集としている。大乗仏教も上座部仏教も第1結集はブッダ入滅後に王舎城(ラージャグリハ)で、第2結集は約100年後にヴァイシャリーで、第3結集はさらにその100年後にマウリヤ朝のアショーカ王がパータリプトラで開催されたとしている。大乗仏教では紀元2世紀にクシャーナ朝のカニシカ王がカシミールで開催したとなっているが、経典が文字化されたとは伝えられていない。

 アルヴィハーラでパーリ語経典がシンハラ文字でパピラに書き写されたという。

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ジャヤン君が引っ張って見せているのがそのパピラ。椰子の葉を蒸して、干してからなめすと丈夫な書写材料となり、2000年以上も保存可能だそうだ。パピラという名前は古代エジプトのパピルスと似てるけど、関係あるんかな。

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 おじさんが実演してくれた。先ず鉄筆でパピラに文字を刻む。
 
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 インクの役目をするのがガドゥマの木の炭とリスナス・オイルとセラニカ・ナッツの粉を混ぜたもの。これを刷り込んでいく。

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 最後にクラッカンという米粉で定着させると、はい出来上がり。

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 僕も記念に自分の名前を書いて貰った。1枚100ルピー(75円)。

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 パピラに書かれた経典を貝葉経【ばいようきょう】というんだけど、授業で使えるかなと思ってお土産用の小さな貝葉経を600ルピー(450円)で買った。その後でどうせ書いてもらうんだったら、シンハラ文字で書いてもらったらと奥村君が言うんで、もう一度おじさんにお願いして書いて貰った(さっきの写真の下)。100ルピー払おうとしたら、貝葉経買ってくれたからサービスしとくってさ。結局、貝葉経なんて世界史の授業で使う場面が無くて、ただのお土産になっちゃった。

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 ところで、シンハラ文字って丸っこくて可愛いよね。なんで、こんな丸い形になったか?角張った文字だとパピラに鉄筆で刻む時に破れてしまうから、ま~るくなったんだってさ。なっちゃんに教えて貰いました。前もってスリランカのこと勉強して来たんだね。我が孫ながら頭が下がります。爺ちゃんより偉いぞ。(つづく)

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テーマ:海外旅行 - ジャンル:旅行

【 2017/11/15 17:02 】

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