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なまぐさ坊主の聖地巡礼

プロフィール

ホンジュン

Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
 毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴ってまいりましたが、これからしばらくは世界史のミラクルワールドをお届けします。

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インド洋の真珠スリランカーダンブッラ石窟寺院②

8月2日(水)

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 窮屈な第1窟を出て、今度は第2窟。この窟はマハー・ラージャ・ヴィハーラ。「踊るマハラジャ」というインド映画があったけど、「偉大なる王の寺」という意味だ。偉大な王とは石窟を開いたワッタガーマニー・アバヤのことで、石窟内には王の像も置いてあるそうだが、どれが王の像か結局分からんかった。

 この石窟は幅52m、奥行き25mもあり、ダンブッラの石窟の中でも群を抜く広さ。そこにところ狭しと仏像が並ぶ。まず、最初に眼に飛び込んできたのがストゥーパを囲むブッダの座像。全部で6体ある。

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 奥さんの後ろのブッダが傘のようなものかぶってるけど、これムチャリンダ竜王だね。ブッダが菩提樹の下で悟りを開かれた後、その余韻を楽しまれるように瞑想を続けられたんだけど、ムチャリンダ樹の下にお坐りになられた時、時季はずれの雨が7日間降り続き、冷たい風が吹いたそうだ。その時ムチャリンダ竜王がブッダの身体を覆って風雨から守ったという言い伝えがある。竜というと中国の竜を思い浮かべると思うけど、漢訳仏典の竜の原語はナーガで蛇のことだ。インドで蛇と言えば、もちろんコブラ。コブラは興奮すると鎌首を広げるから、傘のようになって釈尊の身体を風雨から守ることが出来る。

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 第2窟には56体もの仏像が収められている。そのうち40体が座像。

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 中には立像も16体ある。

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 しかし、これだけブッダの像が並ぶと壮観だね。

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 ここにも涅槃仏がある。と思ったら、これが違うんですね。足をよく見てごらん。右足と左足がきっちり揃ってるよね。第1窟の涅槃仏は足がややずれていたけど、これが涅槃に入られた証拠。足が揃ってるのは、単に休憩しているだけなんだって。写真じゃわかりにくいけど、眼も開けている。病が重くて横になっておられるのか、リラックスして昼寝をしているのか分からんけど、インドでも日本でも休憩しているブッダなんて聞いたことがない。

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 洞窟の奥の真ん中に金網で囲まれた壺が。何これ?
 
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 天井を見上げると岩の割れ目から水が滴り落ちている。ご丁寧に魚の絵まで描いてある。この滴り落ちる水を下の壺で受けてるんだね。ここは岩山のてっぺん近くなのに、どこから水が滴り落ちてくるのか分かっていないそうだ。そこから「水の湧き出る岩」=ダンブッラと呼ばれいて、ここの地名の由来となっている。

 おまけにこの水は涸れることなく滴り落ちて下の壺に溜まるんだけど、絶えず雫が落ちているにもかかわらず、壺の水は減りもしないし増えもしないそうだ。何とも不思議な聖なる水で、重要な儀式の時だけ坊さんが飲むそうだ。金網を張ってあるのは、「トレビの泉」みたいにコインを放り込む不届きな観光客がいっぱい出て来たからだそうだよ。

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 実は、第2窟のみものは仏像よりも壁や天井一面にびっしりと描かれた壁画。その総面積は2100平方メートルにもなるそうだ。今まであちこちの石窟寺院を見てきた。インドのアジャンター石窟、シルクロード・クチャのキジル千仏洞、クムトラ千仏洞、敦煌の莫高窟などなど。規模ではそれらの石窟寺院にはかなわないけど、これだけ壁画で埋め尽くされた石窟は他にない。これを見ただけでもスリランカに来た価値がある。

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 ブッダの生涯やスリランカの歴史がところ狭しと描かれている。これは降魔成道印を結んだブッダ。お悟りを開かれたところだ。

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 2000年も経ってるのにえらく綺麗に残っていると思うけど、実はわれわれが見てるのはそんなに古いもんじゃないんだ。何故かと言うと、信者さんが焚くお香で壁画が黒く煤けてしまう度に修復されたそうで、今見ているのは18世紀に描かれたものなんだってさ。文化財保護の観点からすると、とんでもないことをやっちゃったわけだ。でも、坊さんたちは文化財として石窟を守ってるわけじゃなく、あくまでも信仰の対象だから、まあ仕方ないんだけど、やっぱり残念だね。

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 第2窟を出ると、池には睡蓮。蓮じゃないよ。葉に深い切れ込みがあるし、水面より高く出た葉が無いから、これは睡蓮。透き通るような青紫が美しい。青い睡蓮はスリランカの国花。ところで、日本の国花は知ってる?パスポートの表紙には菊が描かれてるけど、実は正式には決まってなくて、菊と桜の両方がいちおう国花なんだってさ。

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 第3窟の入り口。第3窟はマハー・アルト・ヴィハーラ、「偉大な新しい王の寺」と呼ばれている。18世紀後半の王、キルティ・スリ・ラージャーハーが、倉庫として使われていた石窟を広げてチャイティア窟としてもので、57体の仏像がある。

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 これがご本尊のブッダ座像。

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 並んで写真撮ってみたけど、何となく僕に似てない?ブッダと僕が似てるはずないか(笑)。実は仏さんと並んで写真撮るのは御法度。理由は簡単、仏さんに尻向けてるからね。後から聞いて、知りました。ご免なさい。

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 これも足の指が揃ってるから涅槃仏じゃなくて、寝釈迦。全長9mある。

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 続いて第4窟、パッツィーマ・ヴィハーラ「西洋の寺」。キャンディ王朝末期に造られた、比較的小さな石窟で、途端に狭く感じる。右の方に比較的新しい黄色に塗られた仏像があるの、分かるかな。実はこれ、以前に観光客がこの仏像の手のひらに座り写真撮影をしたため、法力が失われたとして、もとの塗りを剥がして塗り直したんだってさ。マナーはしっかり守りましょうね。(おまえが言うな)。

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 最後に第5窟。デワナ・アルト・ヴィハーラで、「最も新しい寺」の意味で、 1915年に作られた最も新しい石窟。狭い石窟に寝釈迦像が窮屈そうに収められてる。ご免、撮影に疲れて足元だけ。

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 40分ほど石窟を見学して外に出ると、光が眩しい。遠くには明日登るシーギリヤ・ロックも見える。

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 帰りは正規の階段を降りた。

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  かなり急勾配で、これ登らなくて良かったよ。ほんと。

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 その途中で会ったのが、この兄ちゃん。なにやら骨董品を売っている。みんなは素通りして行ったけど、骨董品を売っているのを見ると見捨てておけないのが僕。

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 で、買ったのがこのコイン。V・O・Cと書かれているよね。V・O・Cはオランダ東インド会社の略。オランダ東インド会社は1658年から1796年までスリランカを支配していた。1737年の発行だから本物に間違いないだろう。3,000ルピー(2,250円)の言い値を、時間が無いので、2,000円で買った。また新しい世界史の授業で使えるアイテムが増えたけど、3月に学校退職するのに使うことあるんかね。無駄な買い物だったかもね。(つづく)

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テーマ:海外旅行 - ジャンル:旅行

【 2017/12/13 17:24 】

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