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なまぐさ坊主の聖地巡礼

プロフィール

ホンジュン

Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
 毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴ってまいりましたが、これからしばらくは世界史のミラクルワールドをお届けします。

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インド洋の真珠スリランカーアヌラーダプラ①

 8月4日(金)

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 午前9時50分にアウカナ・ブッダをあとにして、アヌラーダプラに向かった。アヌラーダプラはシンハラ王朝の最初の都が置かれた町で、その歴史はヴィジャヤ王の統治から始まるとされる。ここでスリランカの建国伝説についてお話しようと思うのだが、長くなるのでスリランカで見かけた美しい花の写真をご覧いただきながら、読んでいただこう。この白い花は夾竹桃の仲間のプルメリア。

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 大胡蝶。花もその名前も美しい。

 さて、この国の年代記には次のような話が載っている。ヴァンガ国の王女がマガダ国に赴く途中、ラーラ国でライオンに襲われ、洞窟の中でそのライオンと同棲して男児と女児を産んだ。男児のシーハバーフは16歳になったとき母と妹を連れて洞窟から抜け出し、ヴァンガ国に戻った。そして妻子の行方を求めてやって来た父を殺したあと、ラーラ国に移って王となり、妹を妃とした。

 シーアバーフには32人の王子があったが、長男のヴィジャヤは700人の従者と組んで乱暴な行為に明け暮れたため、父王の怒りをかって追放の身となった。

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 黄花大胡蝶。

 ヴィジャヤと従者を乗せた船はスッパーラカ、バールカッチャといった港に立ち寄ったあと、スリランカ島に上陸した。ヴィジャヤは島の夜叉【やしゃ】女クヴァンナーに勝ったあと、この夜叉女の助けを借りて島に住む夜叉を滅ぼし、都城を建設して彼女とそこで暮らした。彼の部下もそれぞれ町を建設し、そこに住んだ。

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 前にも紹介したサンタンカ。

その後、ヴィジャヤは南インドのマドゥライからパーンディヤ朝の王女を迎えて王妃とし、即位式を挙げた。部下たちもそれぞれ同国から妻を迎えた。落胆した夜叉女は、ヴィジャヤとの間にもうけた1男1女を連れて都を去ったが、途中で人々に殺されてしまった。二人の子供は逃れて山に入り、山岳民族の祖となった。

 ヴィジャヤ王のスリランカ上陸はブッダの涅槃の日のことであったとされるが、スリランカではブッダの涅槃は紀元前544年としているので、この年がシンハラ王国の建国の年ということになる。日本じゃまだ縄文時代だね。

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 ということで、ヴィジャヤの家系がライオン(シーハ)の血を引くため、移住者の子孫は自分たちをシーハラ(シンハラ)、自分たちの住む島をシーハラ・ディーバ(島)と呼んだ。これが、アラビア人によってセランディーブと訛って呼ばれ、ポルトガル人によってセイラーン、イギリス人によってセイロンとよばれるようになった、という訳だ。

 だから、スリランカの国旗にはライオンが描かれている。これ、前にも話したかな。

 ヴィジャヤはインドのどこからやって来たんだろう?今の話でヴァンガ国はたぶんベンガルのことだし、マガダ国の名前も出てきているから東インドかなと思ってしまうけど、これは建国者の故郷を仏教誕生の地に重ね合わせたい気持ちからだろうね。ライオンが棲息していたのは西インドとされているので、西インドが出身地で、そこからインド西岸を南下してスリランカに移住したと思われる。

 アヌラーダプラが首都に定められたのは、それから約150年後の紀元前380年、第5代王パンドゥカーバヤの時代である。それから約1400年間、アヌラーダプラはシンハラ王朝の都として繁栄した。

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 ところで、ヴィジャヤが夜叉族を滅ぼしたということだけど、もともとこの島は夜叉や羅刹【らせつ】など魔物が住む島として知られていた。アーリヤ系の連中が先住民族のことを魔物扱いしてるんだろうけど、写真は羅刹王ラーバナ。頭が10個もある魔物だけど、世界史で習ったインドの二大叙事詩の『ラーマーヤナ』に出てくる化け物だ。

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 左が英雄ラーマで右が愛妻のシータ姫。『ラーマーヤナ』はシータ姫がランカー島に住むラーバナに誘拐され、それをラーマが取り返すというお話だったよね。現在の国名は「ランカー」に「高貴な」とか「光輝く」という意味の「スリ」を頭につけて「スリランカ」だ。

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 この時にラーマを助けたのが猿王ハヌマーン。島に住む魔物を猿を連れて退治した、というと桃太郎を思い出すよね。『ラーマーヤナ』は日本の『桃太郎』の原形じゃないかって言われてるんだよ。
 

 午前11時、建国伝説を話しているうちにアヌラーダプラのイスルムニア精舎に着いた。ちょっと一服してから中に入ろう。(つづく)

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テーマ:海外旅行 - ジャンル:旅行

【 2018/03/18 08:48 】

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