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なまぐさ坊主の聖地巡礼

プロフィール

ホンジュン

Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
 毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴りながら、仏教や歴史について語ります。

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インド洋の真珠スリランカーアヌラーダプラ④

8月4日(金)

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 午前11時45分にイスルムニヤ精舎を出て、5分ほどでスリー・マハー菩提樹寺に到着。日本語に訳せば聖大菩提樹寺だ。道端に小さなひな鳥がチョコチョコと歩いている。

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 と思ったら、後ろから親鳥が。見たことのない鳥なんで調べてみたらRed-watted Lapwing。日本名はインドトサカゲリといって、チドリの仲間らしい。

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 お供え用の花。蓮?睡蓮?

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 お経本を広げて熱心にお経を読むおばさん達。何に向かってお祈りしてるんか、ってか。

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 お祈りの対象はこのスリー・マハー菩提樹。右の太い幹のほうじゃないよ。左のほうの金色の棒で支えられているか細い枝がとっても大切な菩提樹なんだ。

 もともとこの木はアシュヴァッタ樹と呼ばれていたんだけど、ガウタマ・シッダールタがこの木の根元で悟りを開いてブッダとなられたんで菩提樹と呼ぶようになった。前にお話ししたマウリヤ朝のアショーカ王の娘サンガミッタって覚えてる。スリランカに仏教を伝えたマヒンダの妹だったよね。サンガミッタがインド・ブダガヤの菩提樹から採った枝をここへ運び、当時のデーワナンピヤ・ティッサ王が植樹したと伝えられている。

金剛宝座と菩提樹

 写真はインドのブダガヤのマハー・ボーディ寺院、柵の中には金剛宝座がある。われわれ仏教徒にとっては一番大切な場所、ブッダがお悟りを開かれた場所だ。世界中からやって来た仏教徒がこの菩提樹に向かって礼拝を繰り返しているけど、実は現在ここにある菩提樹は残念ながらブッダの時代のものではない。ブッダの時代のものは、6世紀にシャシャーンカ王という王さまによって切り倒されちゃったんだって。現在の菩提樹はスリランカのスリー・マハー菩提樹から育てたもので、3代目ということになる。

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 だから、このスリー・マハー菩提樹はブッダが悟る瞬間を目撃した菩提樹の2代目ということになる。このことはインドとスリランカ両方の文献に記録が残っていて、紀元前288年のこととされる。今から2300年も前のことで、人の手によって植えられた記録に残る世界最古の木といわれている。日本が誇る屋久杉もびっくりだね。

 菩提樹ともに渡来した「カプワ」と呼ばれる人々によって代々守られ続けており、19世紀に入って、象などの野生動物からこの菩提樹を守るため、周囲に石台や鉄柵が造られ、現在は白壁の中に厳かに祀られている。

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 今も枯れることなく青々とした葉をつける菩提樹を、スリランカ人々は「生きているブッダ」と信じ、崇めてきた。現在も重要な巡礼地のひとつとして、多くの国民が祈りを捧げに来ている。

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 白い服に身を包み、懸命に祈りを捧げる人たち。

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 一心に祈りを捧げる巡礼者の姿から、彼らの強い信仰心が伝わってくる。しかし、純真に祈りを捧げる人間の姿はこうも美しいものか。スリランカに来て会う人々はみな穏やかで、刺々しいところが全くない。ブッダが心の中で生きている証拠だ。

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 こちらはお坊さんにご祈祷でもして貰ってるんかな。気になるのが真ん中の白い服のおっちゃん。信者さんと坊さんの間で何やってんだろう。坊さんと話ししてるみたいだけど、ご祈祷料の値下げ交渉かね。

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 僕たちもO君を導師にお経を唱えさせていただいた。

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 げっ、石垣にトカゲがいる。比較するものが写ってないんで、大きさが分からないと思うけど、体長50センチくらいかな。自然豊かなのはいいんですけど、こんな奴にはあまり遭遇したくないですな。(つづく)

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【 2018/04/08 11:02 】

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