なまぐさ坊主の聖地巡礼
プロフィール
Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴りながら、仏教や歴史について語ります。
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人間ぺーレウスと海の女神テティスが結婚、盛大な披露宴が開催され、すべての神々が招待された。しかし、争いの女神エリスだけは招かれなかった。怒ったエリスは、「一番美しい女神へ」と書いた一個の黄金のリンゴを宴の間に投げ入れた。
「これは私の物よ」と、3人の女神がリンゴを取り合って大喧嘩を始め、宴会は滅茶苦茶になってしまった。自信過剰の3人の女神はゼウスの妻ヘラ、知恵と戦いの女神アテナ、美の女神アフロディーテである。ところがななかなか決着がつかない。そこで3人はゼウスのところに行って、「誰が一番きれい?」って聞いた。困ったゼウスはこの厄介な審判を自分でくだすのを避け、羊飼いの少年パリスに任せた。パリスは人間だよ。
女神たちはパリスのところに行って買収工作をする。ヘラは、私を選んでくれたら、「世界の支配者にしてあげる」。アテナは「あらゆる戦での勝利があなたのものに」。アフロディーテーは「人間の中で一番の美女をあなたの妻に」。さあ、パリスは誰を選んだでしょうか?
はい、アフロディーテを選びました。で、約束通り、世界で一番美しいヘレネーをパリスがもらうことになった。と、と、ところが、ヘレネーはスパルタ王メネラーオスの妻だったんだ。にも拘わらず、パリスはアフロディーテの手引きで彼女をさらって自分の妻としてしまう。
ヘレネーとパリス
ところで、パリスは実はトロイアの王子だった。妻を掠われたメネラーオスは当然怒るわな。妻を取り返すため、兄のミケーネ王アガメムノンに助力を頼んだ。そこで、アガメムノンは弟の嫁さんを奪還するために、英雄オデュッセウスらと海を渡ってトロイアに攻め込んだ。これがトロイア戦争で、ヘラ、アテナ、ポセイドンの神々がギリシア側に、アポロン、アルテミス、アレス、アフロディーテの神々がトロイア側に味方した。
アキレウス(映画『トロイ』より)
アガメムノンを総大将とするギリシア軍はトロイア近くの砂浜に上陸し、待ちかまえていたトロイア軍と激突。お互いの力は拮抗し、決着が付かないまま10年が経過、パリスの兄でありトロイアの武将ヘクトルは英雄アキレウスによって討ち取られてしまう。
ところで、アキレウスは戦争の発端となった女神テティスと人間ペーレウスの間に生まれた子だ。テティスは死すべき定めにある人間の息子を不死身にするために、生まれたばかりのアキレウスを不死の泉に浸けた。ところが、その時テティスはアキレウスの足首をつかんでいたので、そこだけが不死の泉につからず、彼の唯一の弱点となってしまう。言うまでもなく、アキレス腱だ。
アキレウスはパリスによって弱点のかかとを射られて命を落としまう。こうして双方多大な犠牲を出しながら、戦争は続けられた。
戦線が膠着する中で、オデュッセイウスが考え出したのが、有名な「木馬の計」だ。ギリシア軍は撤退するふりをしてトロイアの海岸から引きあげて、浜辺には大きな木馬だけが残っている。実は木馬にはギリシアの戦士が密かに隠れているのだ。
ヘレニズム彫刻のラオコーン
だが、この計略をトロイアの神官ラオコーンが見破ってしまう。しかし、女神アテナによって遣わされた海蛇に襲われて2人の息子と共に殺されてしまった。
何も知らないトロイアは、海岸に残された木馬を戦利品として城内に持ち込んで、夜になったらどんちゃん騒ぎの勝利の宴会だ。トロイアの兵士たちが飲みつぶれたのを見計らって隠れていたギリシア兵が木馬から出て来る。そして、内側から城門を開き、外の兵と合流してトロイアの兵士を殺しまくった。トロイアは炎上して滅び、長きに渡った戦争は終結を迎えたのである。
トロイア争が始まって10年目、戦争の最終段階をアキレウスを主人公に描いたホメロスの叙事詩『イーリアス』のお話でした。
19世紀の半ばころまで、人々はこの伝説に半信半疑だった。ミケーネはともかく遺跡の場所は分かっていたが、トロイアの場所は分からないし、トロイア戦争の言い伝えそのものがまったくのフィクションかも知れなかった。それを考古学者でもない一介の素人が明らかにするのであるが、長くなったので、続きはまた今度。(つづく)
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