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なまぐさ坊主の聖地巡礼

プロフィール

ホンジュン

Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
 毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴りながら、仏教や歴史について語ります。

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インレー湖③ーガーペー僧院

8月22日(木)

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 午後2時55分、ボートに分乗してインデインを出発。ここでも子供たちが働いている。ミャンマーの義務教育は小学校の5年間だけ。向こう側の子は年齢的に小学生みたいだけど、家の都合で学校に行ってないのかな。貧困から抜け出すには、頑張って勉強しなければならないのだが、人の子ながら心配になる。

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 20分ほどでガーペー僧院に到着した。ガーペー僧院は写真の通り、湖上に立つ木造寺院で、1844年に建てられた。ちなみに僕のお寺は天正13(1585)年の創建で、現在の本堂は文化6(1809)年に再建されているから、僕のお寺のほうが35年も古い。

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 本堂内部に入る。今まで見て来たパゴダや僧院はほとんどが石造りや煉瓦造りで、なんとなく落ち着かなかったが、木造寺院は心が落ち着く。やはり、日本文化は木の文化なんだよね。さっき見たパゴダのような形の厨子が並んでいて、中に仏像が安置されている。

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 本堂全体に対して須弥壇【しゅみだん】部分が広く、シャン、チベット、バガン、インワの各スタイルの仏像が安置されている。東大寺法華堂(三月堂)に安置されている仏像は10体。それでも堂内にひしめき合っている感があるが、ガーペー僧院に安置されている仏像は約30体で法華堂の3倍もあって、重圧感がある。

 ただし、法華堂の場合は不空羂索観音が本尊で、梵天・帝釈などその他の仏像は本尊を守護する役割を果たしているが、ミャンマーでは本尊というものがない。確認はしていないが、すべて釈迦牟尼仏なんだろう。

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 こちらの左側の仏像はチベットっぽいけど、ちょっと待てよ。チベットは大乗仏教だよね。大乗仏教の仏像が上座部仏教の僧院に安置されている。なんで?お分かりの方おいでましたら、ご教授ください。

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 これはまた立派なお厨子ですね~。

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 中に安置されている仏像もいいですね。このむっちりした体格はシャン様式特有らしいのですが、この仏像にはおかしな所が2点あるのですが、お分かりですか?

 一つは服装。偏袒右肩【へんだんうけん】になっていない。偏袒右肩というのは、左肩に袈裟を掛け、右肩をあらわにすることで、坊さんは皆この袈裟の着方をし、ブッダ像もこの形をとるのが普通だけど、この仏像はそうなっていない。

 で、今まで紹介して来た仏像をもう一度確認してみたら、偏袒右肩じゃない仏像もあったので、上座部仏教はその辺にはあまり拘らないのかも知れない。

 もう一つおかしい点は頭。この仏像は王冠を被っておられる。大乗仏教では菩薩像は王冠などの装飾品を身につけているが、仏像はいっさい装飾品をつけないのが決まりだ。悟りを開いた身に飾りは要らない。

 降魔成道印を結んでいるから、この像は間違いなく悟りを開かれたブッダなのだが、王冠を被っている。さっきのチベット風の仏像も王冠を被っているから、ミャンマーでは仏像を世俗的なもので飾ることに抵抗がないのかも知れない。

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  ほら、この仏像も頭に何かつけてるしね。これらの仏像はかなり大きいサイズだが、竹と漆で作られており、とても軽いそうだ。

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 熱心にお参りする人たち。奥のほうに猫が1匹いるよね。実はこの僧院は、輪くぐりをする猫「ジャンピング・キャット」がいるお寺としても有名だったらしい。しかし、猫たちに芸を仕込んだお坊さんが2012年に亡くなったので、今では芸を見ることは出来ない。芸をしなくなった猫たちは僧院の中を歩き回ったり日向ぼっこしてのんびりと過ごしているそうだ。ニャントいう、いいご身分。

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 仏像が置かれた基壇の周囲は広い空間になっている。柱は全部で664本もあるそうだ。床は板張りだし、ややひんやりとしている。湖面から気持ちのいい風が吹いてくる。毎日早起きの連続で、やや疲れ気味。ここで昼寝した~い。

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 ミャンマーのカレンダーが掛かっている。お店にあれば買いたかったんだけど、もう8月だからどこにも売っていなかった。なぜ、こんなものが欲しかったかというと、日本のカレンダーとちょっと違うからなんだ。ぱっと見て違い分かる?そう、15日に赤丸、29日に黒丸がついてるね。赤丸は満月、黒丸は新月を表している。

 残念ながら8月に祝日はないが、ミャンマーでは仏教と結びついた祝日がたくさんある。「タバウンの満月のお祭り」パゴダの建立に良いとされる日のお祭り、「カゾンの満月のお祭り」はブッダが悟りを開いたとされるお祭り、「ワソの満月のお祭り」は、雨季(雨安居【うさんご】)の始まりのお祭りで、ここからおよそ3カ月の雨季の間、僧侶は寺院で修行をする。

 日本でお釈迦さまの誕生日というと「花祭り」の4月8日だけど、ミャンマーでは2月の満月の日。

 ということで、ミャンマーでは満月が重視されている。で、世界史の教材に使えるなと思ったわけなんだが、もう必要ないことに気づいた。僕の海外旅行は世界史の教材を探す旅でもあったので、いつまで経っても癖が抜けない。もうほとんど病気ですね。(笑)(つづく)

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テーマ:海外旅行 - ジャンル:旅行

【 2020/04/03 05:34 】

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