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なまぐさ坊主の聖地巡礼

プロフィール

ホンジュン

Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
 毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴りながら、仏教や歴史について語ります。

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パキスタンの呑兵衛

8月26日(土)

2006_0826シルクロード 文子0145 
 
 午後3時45分、シャーバーズ・ガリに到着。シャーバーズ・ガリは、古代には通商路上の要衝として栄え、玄奘の『大唐西域記』に記された跋虜沙【ぼろしあ】城にあたるとされる。
 
2006_0827シルクロード 本淳20123
 

 南東にある丘の西側山腹の岩と、そこから転がって落ちた山麓の岩塊とに、アショーカ王の磨崖詔勅がカロシュティー文字で刻まれている。全部で14カ条あり、上の岩に1~11カ条、下の岩に12~14カ条が刻まれている。世界史でアショーカ王の石柱・磨崖詔勅は必須事項。石柱詔勅については現在インドの国章となっている有名なサールナートのライオンの柱頭や、僕が撮影してたヴァイシャリーに今でも立ってる石柱の写真があるので、生徒に説明するのに何の問題もない。ところが、磨崖詔勅は資料集にも掲載されていないので、困っていたんだが、やっといい史料を手に入れることが出来た。僕の海外旅行の目的の一つがこの史料集めにある。僕の授業には金がかかってるんですよ、生徒諸君!!

2006_0827シルクロード 本淳20124 

2006_0826シルクロード 文子0153 2006_0826シルクロード 文子0152

 磨崖詔勅が刻まれたくらいだから、当然この辺りはたくさんの人が行き来していたんだろうけど、今は静かな村だ。あんまり外人さんは来ないみたいで、我々が珍しいのか、子供達のほか、兄ちゃんや爺ちゃんまで集まって来た。
2006_0827シルクロード 本淳20137 

 午後6時、ペシャワールの中心部に入った。ペシャワールはカニシカ王時代のクシャーン朝の都プルシャプラである。アレクサンダー大王や玄奘三蔵が越えたアフガニスタンとの国境カイバル峠は、この町から西へ僅かに17キロ。行ってみたいのはやまやまだが、あまり我が儘は言えない。市内を走っている乗り合いバスはトラックと同じようにギンギラギン。インドと同じで屋根の上にも人が乗るから梯子がついてるのは分かるんだけど、窓に鉄格子が入っているのは何でかな?窓から乗り込むのを防止するためだと思うんだけど、シャー君に確認するの忘れた。

2006_0827シルクロード 本淳20136 

 パキスタンに来てからペシャワールで初めて見たもの2つ。1つは信号機、もう1つは女の人。今まで女の子には何人も出会っているけど、成人の女性は見たことがない。えっ、後ろ姿だから、子供か大人か分からないって。でも、間違いなく成人女性です。
 
 午後6時45分、パール・コンチネンタルホテルに到着。五つ星の町一番の超豪華ホテルで、当然夕食も超豪華。レストランのテラスでバーベキューが行われており、皿一杯にタンドリーチキン・シシカバブ・山羊の焼き肉をとって来る。生まれて初めて山羊を喰ったが、まあまあ美味い。ちなみにパキスタンでの肉の値段は山羊・羊・鶏・牛の順だそうだ。イスラーム教だから豚はもちろん喰わない。


pa-rukonntin.jpg 
 
 これだけ美味いおかずがあれば酒を飲まない訳にはいかない。このホテルはペシャワールで唯一酒が飲めるホテルだそうだが、ホテル内のバーで飲むんであって、レストランは禁酒。レストランの一番奥に陣取り、隠し持った焼酎をノンアルコールビールに入れて飲む。店員の目を盗んで飲むのは、ハラハラドキドキもの。高校生の時に学校から帰る途中に寄った喫茶店で、ハイボールを飲んで以来だ。緊張のせいか早く酔いが回る。結局、禁酒の国パキスタンで一日たりとも晩酌を欠かすことがなかった。筋金入りの呑兵衛グループである。

 食事を終えて、ホテル内の土産物屋を覗いた。アルコールの匂いがしたのだろう、アラジンと魔法のランプに出てくるジン(ランプから出て来る魔人)みたいな店員が言った。

 「オ酒ヲ分ケテクレタラ、オマケシマッセ」

 な、な、なんと、パキスタンにも呑兵衛がいるではないか!!!!!

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 僕達が泊まった3年後の2009年9月9日、このホテルで爆弾を積んだトラックが爆発し、16人が死亡、57人が負傷した。少なくとも2人の男がピックアップトラックでホテルの敷地に入り、警備員に銃を乱射した後、車を建物にぶつけて爆発させた自爆テロ。タリバーンの報復らしいが、犠牲者には外国人宿泊客も含まれていた。もし、運が悪ければ、僕達のうちの誰かが犠牲になっていたかも知れない。背中をツッーと冷たいものが、走った。桑原、桑原。 あっ、これは雷の時に言う呪文だった。(つづく)


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テーマ:海外旅行 - ジャンル:旅行

【 2013/11/20 14:00 】

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