なまぐさ坊主の聖地巡礼
プロフィール
Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴りながら、仏教や歴史について語ります。
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8月3日(土)
ブルーモスクの見学を終えて、次はお隣のアヤソフィア。まあ、お隣と言っても600mほど離れているだろうか。昔、世界史を習った人なら、聖ソフィア聖堂とか、セント=ソフィア聖堂と習ったかもしれない。ギリシア語ではハギア・ソフィア。なんと4つも名前があるのでややこしいが、意味はいずれにしても“聖なる英知”である。その前身は4世紀にコンスタンティヌス帝によって建立されたが、ビザンツ帝国のユスティニアヌス帝時代の532年に起きたニカの反乱の際に放火により焼失した。彼は6年近くの歳月をかけてこれを再建、こんにちの巨大なものに建て替えられた。537年の献堂式で、ユスティニアヌス帝は直径31mの大ドームの円屋根を見上げ、「ソロモンよ、われ汝に勝てり」と、豪語したといわれる。その後、ビザンツ帝国が終焉を迎えるまで、この聖堂はギリシア正教の大本山として君臨した。
1453年にオスマン帝国によりコンスタンティノープルが陥落すると、時のスルタン、メフメット2世は町の名前をイスタンブールに改め、聖堂はモスク(ジャーミィ)に変えられ、メッカの方角をさすミフラーブやミナレットが加えられた。キリスト教の神ゴッドもイスラーム教の神アッラーも同じものであるし、ムハンマドはイエスを預言者の一人として認めているので、アヤソフィアをそのままモスクとして再利用することは何の問題もないが、イスラーム教は偶像崇拝を禁止しているので、モザイク画は漆喰で塗りつぶされた。1931年に壁の中のモザイク画が発見され、トルコ共和国建国の父アタテュルクは博物館として公開することにした。入場料は20リラ(1100円)。しっかり外貨をかせいでいる。
中に入ると、圧倒的な重量感で押しつぶされそうになる。天井はアーチ状になっていて、その半球に聖母マリアや、キリストの絵がモザイクで描かれ、後に加えられたアッラーの文字版が架けられている。夢枕獏は小説『シナン』の中で、シナンに「このアヤソフィアが、神を入れるための器であるなら、その器として、このアヤソフィアは不完全なものである」「もともとは全きものであるはずの神の姿の全てが見えない」「人間の過剰な祈りの声ばかりが満ちており、建築物そのものの構造として神に近づこうとしたものではない」と言わせている。 私にはそんな鋭い感性はないが、先ほどのブルーモスクが天を突き抜けるような空間のように感じたのに、アヤソフィアには重苦しさがある。窓が少なく暗いせいもあるが、偶像のなせる仕業なのかも知れない。この「人類の奇跡」とも言われた建築物を超えるもの造ることが、シナンの使命となる。
アヤソフィアが終わって、今度はさらに700mほどお隣のトプカプ宮殿。案内板を見ると、トプカピ宮殿が正しいようだ。1922年にオスマン帝国が滅びるまでのスルタンの居城だ。
皇帝の門を入って、広い中庭を通り、ハレムや謁見の間を見学。
最後は宝物館だ。宝物館は撮影が禁止されているので、ちょっと他のサイトから借りてきました。86カラットの大きなダイヤを49個のダイヤで取り囲んだ「スプーン屋のダイヤモンド」や、重さ3kgの世界最大のエメラルド、トプカプの短剣など、ため息の出るお宝ばかりだ。最初のうちは「へ~」とか「おおお~」とか言ってたけど、だんだん慣れてくると、何も感じなくなる。スルタンもそうだったんだろうね。ところで、今何時?えっ、1時30分。3時間半も歩いて、もうお腹ペコペコ。「それでは、今歩いて来た道を戻って、レストランに行きます」と、添乗員の奥村君。えぇ~、今歩いてきた道って、600+700で、1300mじゃん。という訳で、暑い中を30分ほど歩いて、グループ・サライというレストランでご飯にありついたのは午後2時です。
昼食は本格的トルコ料理。まずはエフェスビールでかんぱ~い。もう4時間も歩いているからビールが美味い。しかし、ここイスラーム教の国なのに、平気でアルコールが出て来る。パキスタンのレストランでは、ミネラルウォーターのペットボトル入れた焼酎をこっそり持ち込んで飲んでいたのに、えらい違いだ。
ビベル・ドルマスというピーマンの肉詰めなどの前菜に、メインはドネル・ケバブという回転焼き肉。そういえば、NHKの「あまちゃん」で、まめぶ大使の安部ちゃんが「まめぶがケバブに負けた」と言ってましたね。
デザートはバクラワというパイの蜂蜜漬けにトルコ・コーヒー。トルコ・コーヒーは別料金で、6.5リラ(360円程)でした。まあ、美味しかったけど、世界の三大料理というには、イマイチでしたね。ごちそうさまでした。(つづく)
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