なまぐさ坊主の聖地巡礼
プロフィール
Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴りながら、仏教や歴史について語ります。
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8月27日(日)
ストゥーパの基壇に双頭の鷲がデザインされており、東西文化の融合がみられる。
ガンダーラ美術をたっぷり堪能した後、アジア=ハイウェイをタキシラへ。途中、アフガニスタンから流れて来たカブール川とインダス川の合流点を通過する。左の濁った方がカブール川で、右の青く澄んでいる方がインダス川。なんでもインダス川のほうはダムがあるので土砂が沈殿して、綺麗な水になるそうだ。ここで合流したインダス川はアラビア海へと注ぐ。
午後1時40分、タキシラに到着した。タキシラは“切り出された石の町”の意味で、今でもたくさんの石屋さんがある。520年に宋雲、630年には玄奘もこの町を訪れている。それよりはるか以前の紀元前326年、アレクサンダー大王はスワット盆地を平定した後、インダス川を渡りタキシラに無血入城している。大王はここで一人のインドの若者に出会うのだが、その人こそ後にマウリヤ朝を開くチャンドラグプタ(アショーカ王のお祖父ちゃん)であった。
タキシラに1カ月滞在した大王は、ヒュダスペス川でポロス王と壮絶な戦いを展開した後、ガンジス川を目指そうとする。しかし、マケドニアを出兵してすでに8年が経過しており、部下達は遠征続行を拒否。大王もやむなく本国への帰還を決断した。
タキシラの古代遺跡群は世界遺産に登録されているが、そのうちジョーリアン遺跡とシルカップ遺跡を訪ねた。
午後1時40分、タキシラに到着した。タキシラは“切り出された石の町”の意味で、今でもたくさんの石屋さんがある。520年に宋雲、630年には玄奘もこの町を訪れている。それよりはるか以前の紀元前326年、アレクサンダー大王はスワット盆地を平定した後、インダス川を渡りタキシラに無血入城している。大王はここで一人のインドの若者に出会うのだが、その人こそ後にマウリヤ朝を開くチャンドラグプタ(アショーカ王のお祖父ちゃん)であった。
タキシラに1カ月滞在した大王は、ヒュダスペス川でポロス王と壮絶な戦いを展開した後、ガンジス川を目指そうとする。しかし、マケドニアを出兵してすでに8年が経過しており、部下達は遠征続行を拒否。大王もやむなく本国への帰還を決断した。
タキシラの古代遺跡群は世界遺産に登録されているが、そのうちジョーリアン遺跡とシルカップ遺跡を訪ねた。
ジョーリアン遺跡はモヘンジョ=ダロを発掘したことで有名な考古学者マーシャルが発掘した仏教寺院を中心にした学園都市の跡で、紀元前5世紀頃からすでに大学があり、最高の大学と言われていたそうだ。「王舎城の悲劇」というお話をご存じだろうか。インドのマガダ国王であった頻婆娑羅(ビンビサーラ)が息子の阿闍世(アジャータシャトル)に殺害されるというお話だが、この阿闍世をお釈迦さまに帰依させたのが耆婆(ジーヴァカ)というお医者さん。その耆婆はこのタキシラで賓迦羅(ピンガラ)に7年間医学を学んだそうだ。
また、山道を登らなければならない。階段274段、気温36℃。タクティバイ寺院の時ほどではないが、息が切れる。拝観料は、外国人は200ルピー(400円)で、パキスタン人は10ルピー。ちょっと差をつけ過ぎなんじゃないの。
メインストゥーパやその周りにある奉献ストゥーパの基壇にストゥコ像が溢れている。ストゥコ像は漆喰【しっくい】で造られたもので、仏・菩薩はもちろん、梁を支える獅子やアトラスの像が見事である。
アトラスは天を背負う役目を負わされたギリシアの神様。アトラスの上にブッダがいる。これぞ、ギリシアとインドのコラボレーションや~!(彦摩呂風に)。まさしくガンダーラ美術である。
シルカップはバクトリアのギリシア人が建設した都市遺跡(紀元前2世紀~2世紀)。アクロポリスにみたてたハティヤール山の麓に碁盤の目状に都市がレイアウトされており、仏教寺院のほかに、ジャイナ教・ゾロアスター教の寺院もある。
ストゥーパの基壇に双頭の鷲がデザインされており、東西文化の融合がみられる。
ここでもコインを売りに来たので2枚10ドルで買った。帰国してからネットで検索したところ、この地を治めていたデメトリウス2世という王様が発行した本物と判明。いや~、これはお買い得でした。(つづく)
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