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なまぐさ坊主の聖地巡礼

プロフィール

ホンジュン

Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
 毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴りながら、仏教や歴史について語ります。

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法華経信解品第4 汚物処理人から財産管理人へ

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その裕福な人は、円窓や風を通す穴から自分のその息子が肥溜めを綺麗にしているのを見るでありましょう。見てからさらに、不思議な思いにとらわれました。

 すると、その資産家は自分の邸宅から降りて来て、花環や装身具をはずし、柔らかく清らかで勝れた衣服を脱ぎ、汚れた衣服を着て、右手に〔屎尿しにょうを入れる〕容器を持ち、泥で自分の体を汚し、遠くから声をかけながら、その貧しい男のいるところへ近づきました。近づいてから、次のように言いました。

 『お前たちは、〔屎尿の〕容器を運びなさい。立っていてはいけない。屎尿を運び去りなさい。』と。

 このようにして、その息子に話しかけたり、談話したりして、その息子に言いました。

 『さあ、侍者よ、お前はここだけで仕事をしなさい。もうよそに行かないでくれ。私は、お前に特別に報酬を与えよう。水瓶や、壺、皿、薪、塩の代金の支払いであれ、食べ物や着るもの、何であっても、お前のためになすべきことは遠慮せずに私に要求するがよい。

 さあ、侍者よ、私には古着がある。もしも、それがお前のために与えるべきこのような生活用品のすべてを私はお前に与えよう。

 さあ、侍者よ、お前は安心しなさい。お前は、私を自分の父親のように考えるがよい。それは、どんな理由によってか?私は年をとっているが、お前は若い。しかもお前は、この肥溜めを綺麗にしながら私のために多くの仕事をしてくれた。人をあざむくことや、曲がったこと、不正直なこと、自分を自慢すること、他人を軽蔑することを以前になしたこともなければ、現在にもなすことがないからだ。

 他の侍者たちが仕事をしていても、彼らには不正なことが見出される。ところが、お前のすべての点において、邪悪な行為をなすのを私は一度も見たことがない。私にとってお前は今後、私の実の息子のようなものなのだ』と。
 
 そこで、世尊よ、その資産家は、その貧しい男に〝息子〟という名前をつけるでありましょう。そして、その貧しい男は、その資産家のそばにあって父親という思いを抱きました。世尊よ、その資産家は息子に対する愛情にかつえていて、20年間、このようにして、その息子に肥溜めを綺麗させるでありましょう。
 こうして20年が経って、その貧しい男は、その資産家の邸宅に気後きおくれすることなく出入りするようになりました。しかしながら、相変わらず全く同じその藁葺わらぶきの小屋に住んでいました。

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 ところが、世尊よ、その資産家に体力の減退が訪れたとしましょう。その資産家は、自分の死期が近づいたのを自覚して、その貧しい男に次のように言いました。

 『さあ、侍者よ、お前はこちらへ来なさい。私には、この多くの金貨、黄金、財宝、穀物、倉庫や収蔵庫、そして家がある。私は、体力の衰弱が著しくなり、この財産を誰に与えるべきか、誰から受け取るべきか、何を残しておくべきかを模索している。お前は、この財産のすべてを完全に知っておくべきである。それは、どんな理由によってか?私は、まさにこのようなこの財産の所有者で、お前もまた同じようなものであるからだ。だから、私のために、お前はこの中から何も消滅させるよなうことがあってはならない』

 さて、世尊よ、このようにしてその貧しい男は、その資産家のその多くの金貨、黄金、財宝、穀物、倉庫や収蔵庫、そして家のことを完全に掌握しました。しかしながら、自分ではそれに対して無欲であって、その中からごく僅かの量の大麦の代金分でさえも決して要求しませんでした。そして、自分は貧しいというその思いを抱きながら、相変わらずその藁葺きの小屋に住んでいました。(つづく)

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テーマ:仏教・佛教 - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2022/06/14 05:21 】

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