なまぐさ坊主の聖地巡礼
プロフィール
Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴りながら、仏教や歴史について語ります。
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8月8日(金)
タシルンポ寺の境内敷地は30万平方メートル(東京ドームの6.5倍)もあり、多くの仏殿、堂塔があるが、一際目をひくのが西の端にそびえ立つ弥勒【みろく】仏殿である。ここにはパンチェン・ラマ9世により建立された弥勒仏金剛座像が安置されている。高さ15メートルの奈良の大仏さんも真っ青。こちらはなんと26メートルもあり、世界最大の金銅仏なのである。日本人には違和感のあるお顔だが、ひたすら大きくひたすら神々しい。
ご存じだとは思うが、弥勒仏は未来仏。現在は兜卒天【とそつてん】で修行中で、56億7000万年後に龍華樹の下で悟りを開かれ、人々を救って下さる。この有り難い弥勒仏を一目拝みたいとチベット中から老若男女がやって来る。予定より少し早めに到着したので、我々もチベット人のおっさん、おばさんと一緒に並んで開門を待つことになった。ところが、一番先頭にいたはずの我々が次第に列の後ろの方へと後退して行く。図々しいチベット人が平気な顔で順番抜かしをしていくのだ。「おい、おっさん、順番守れよ」と言っても、通じるはずがない。おしくら饅頭状態になって、気が付いたら我々はずっと後ろの方になっていた。一刻も早くお詣りしたいのは分かるけど、順番守れよな!!!!

30分ほど待って漸く開門となった。途端、チベット人が堂内に殺到する。デパートのバーゲンセールの時のおばさん状態である。早くお詣りしたからといってご利益が大きいわけでもなかろうに、我先にとご本尊を目指す。「おばさん、押すなよ。危ないじゃないか」と後ろを振り向いて睨【にら】みつけたが、効果なし。バター灯明の油臭【くさ】い臭【にお】いと、むせ返るようなチベット人パワーの大波に揉まれながらの参拝となり、有り難くも糞【くそ】もなかった。
チベット人の大波が去るのを待って、歴代パンチェン・ラマの廟塔をお詣りした。
パンチェン・ラマもダライ・ラマと同じように、ミイラにされて廟塔に安置されている。1989年に亡くなったパンチェン・ラマ10世の廟塔も10億円の巨費を投じて1994年に完成しているが、貧しいチベット人にそれだけの資力があるはずもない。もちろん、中国政府が建立したものだ。金の力でチベット人を手懐【てなず】けようとする魂胆が見え見えである。
なぜ、それほどまでにしてチベットを手放したくないのか。ウランなどの地下資源が欲しい、核実験を行うためとか、いろいろ理由はあるだろう。一説には、チベットが独立すると、世界最高峰のチョモランマ(エベレスト)が中国領でなくなってしまうからだ、と言われている。中国人は伝統的に、自分達が世界で一番偉いんだという中華思想を持っている。近代になって、諸外国の経済的侵略の前にそのプライドをずたずたにされた反動として、世界一でありたいという思いが今一番強いのかもしれない。
写真は何をしているところでしょうか?正解は用を足している真似です。ガイドさんの説明によると、排水路のようになっているところがトイレ。お坊さん達はここで用を足し、その後雨が降ると自然に流れて行くという、天然水洗トイレだそうで、僕が実験台になってみたという訳です。流石に尻はまくれませんでしたが。アハハ。

タシルンポ寺の門前で、チベットに来て初めて尼さん(写真は男です)を見かけた。チベット仏教に尼さんがいることを知らなかったので、中国人ガイドの胥【しょ】君に尋ねてみた。彼の説明によると、お坊さんに恋をした女性が、いつも彼のそばにいたいとの思いから剃髪した、と言うのだが、本当だろうか?タシルンポ寺には現在でも1000人くらいのお坊さんがいる。それだけいれば、中には不謹慎な御仁もいて、夜な夜な寺を抜け出してカラオケに行ったりもするそうだが、男女関係に走るお坊さんもいるのだろうか………?(つづく)
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