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なまぐさ坊主の聖地巡礼

プロフィール

ホンジュン

Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
 毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴りながら、仏教や歴史について語ります。

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法華経五百弟子受記品第8 500人の阿羅漢が衣裏珠の譬えを語る

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 すると、それらの500人の阿羅漢たちは、世尊の面前で自分自身の未来にける成仏についての予言を聞いて、満足し、高揚し、心が満たされ、狂喜し、喜悦と歓喜を生じ、世尊のおられるところに近づいた。近づいてから、ひざまづき、世尊の両足の上に頭を下げて着け、次のように言った。

 「世尊よ、私たちは、『これが、私たちにとっての完全なる涅槃なのだ。私たちは完全なる涅槃に入ったのだ』という考えをこのように常に抱いていました。しかし、私たちは、過ちを犯していたことを懺悔さんげいたします。なぜならば、世尊よ、私たちは明晰さを欠き、未熟で、道理に暗いからです。それは、どんな理由によってでしょうか?世尊よ、そもそも、ブッダの知に精進するべきであったにもかかわらず、そうしなかった私たちは、このように取るに足らない知で満足していたからです。
 
 
それは、あたかも世尊よ、実に確かある男が、ある友人の家に行って、酒に酔うか、あるいは眠り込んでしまって、その友人が、『この宝石が、この男ためになるように』と考えて、値段もつけられないほど高価な宝石を衣服のへりに結び付けるようなものです。  

 その後、世尊よ、横になっていたその男は〔眠りから覚めて、〕立ち上げって旅立ちました。その男は、他の国に到るでありましょう。その男は、そこにおいて困難な目に遭います。食べ物や着るものを求めるために困難に陥ります。大変な苦労をして辛うじて何か食べ物を得て、その男は、それに満足し、狂喜し、歓喜するでしょう。その後、世尊よ、あの値段をつけられないほど高価な宝石をその男の衣服の縁に結び付けたその旧友が、その男を再び見て、その男に次のように言いました。

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 『ああ、友よ、あなたはなぜ食べ物や着るものを求めるために困難に陥っているのか?あなたが幸福を享受できるように、あらゆる欲望を実現できるだけの値段のつけられないほど高価な宝石をあなたの衣服の縁に私は結び付けておいたのに……。ああ、友よ、まさにその時、私は、あなたにその宝石を与えていたのだ。その時、宝石を衣服の縁にこのように結び付けておいたのだ。

 ああ、友よ、しかしながら、あなたは、〈私のために何が結び付けられているのか?あるいは誰が結び付けたのか?理由は何なのか?いかなる動機でこれは結び付けられたのか?〉と、実に調べることもなかった。ああ、友よ、苦労して食べ物や着るものを求めながら、その得たもので満足しているあなたは愚かである。

 
ああ、友よ。あなたは、行きなさい。この宝石を持って大きな町へ行き、お金と交換しなさい。そのお金でなすべきことのすべてを、あなたはなしなさい』と。

 まさにこのように、世尊よ、かつて菩薩としての修行を実践しておられたブッダは、私たちにも一切知者たることを求める心をおこさせようとされました。しかしながら、世尊よ、私たちはそれらの心について知ることもなく、気づくこともありませんでした。世尊よ、その私たちは、阿羅漢の位において実に涅槃に到ったと思っていました。私たちは、困窮して生きていました。その故に、世尊よ、私たちはこのように取るに足りない知で満足するに至っていました。
 
 世尊よ、その私たちは、一切知者の智慧を求める請願を常に失っていなかったので、ブッダであるあなたによって次のことを気づかせられています。

 『男性出家者たちよ、あなたたちはこれを真の涅槃だと考えてはならない。男性出家者たちよ、絶え間ない連続を繰り返しているあなたたちの身心に、私がかつて成熟させた善い果報をもたらす立派な行ないが見出される。またその際、あなたたちが今、涅槃であると考えているものは、まさに説法の際の言葉による私の巧みなる方便なのである』と。

 そして、私たちは、このように世尊によって気づかせられて、今、この上ない正しく完全な覚りに到るという予言をされたのです」

ダウンロード
世尊と 阿若憍陳如 ら5比丘

 するとその時、 阿若憍陳如あにゃきょうじんにょ をはじめとするそれらの自在を得た500人の阿羅漢たちは、次の詩を告げた。

 「最高にして最も勝れた覚りに到るという予言がなされたということ、すなわちこの
 ような無上の激励を聞いて、私たちは喜び、まことに歓喜いたしました。無限の視力
 を物指導者よ、私たちは、あなたに敬礼いたします。

 人格を完成された人の教えの中にあって、私たちはまさに愚かで、無理解で、無知な
 ものたちのように、〔煩悩の火が消えた内心の安らぎという〕涅槃だけで完全に満足
 していたという過ちを犯していたことを私たちは、あなたに懺悔いたします。

 譬えば、まさに誰かある男がいたとして、その男が今、友人の家にやって来て、その
 男の友人である裕福な資産家のもとに達したとしましょう。その資産家は、その男の 
 ために、多くの堅い食べ物や、軟らかい食べ物を供するでしょう。

 食べ物でその男を満足させてから、その資産家は高価な宝石を与えるとしましょう。
 下着の衣類の縁にある結び目に宝石を結びつけて、その男に与えて今、満足させたと
 します。

 さらにまた、その愚かな男は、〔眠りから覚めると〕立ち上がって、〔放浪の旅へ
 と〕出発します。その男は、他の町に到達しました。その男は、困難な目に遭って
 哀れで、艱難辛苦かんなんしんくしながら食べ物を捜し求めています。

 その男は、得られた食べ物に満足していて、豪勢な食べ物について考えることもあ
 りませんでした。さらにまた、まさにその宝石は下着に結びつけられたままで、気
 づかれることもありませんでした。この男には、〔宝石が結びつけられたという〕
 記憶はありません。

 自分の家でこの男に宝石を与えたその旧友は、後日、その男に会いました。その男
 をしっかりとしかった後で、衣服の中にある宝石を示しました。

 その宝石を見て、その男は最高の幸福で満たされました。その宝石には、このような
 力があります。そして、その男は大長者となり、頑丈な蔵を持ち、〔色・声・香・味
 ・触を対象とする〕5つの世俗的欲望によって満足するでありましょう。

ダウンロード (1)

 世尊よ、まさにこのように、私たちが過去の誓願に基づいているということを私たち
 は知らないでいるのです。実にこの誓願は、この世における諸々の過去の生存におい
 て長期にわたってブッダによって与えられました。

 世尊よ、私たちは今、愚かな知性を持っていて、人格を完成された人の教えについて
 実に無知であって、まさに私たち、それ以上に求めることもなく、また考えることも
 なく、煩悩の火が消えた内心の安らぎという涅槃だけで満足してしまいました。

 しかしながら、世間の人々にとっての朋友〔であるブッダ〕は、私たちを目覚めさせ
 てくださりました。『このようなものは、決して真の涅槃ではない。人間の中で最上
 の人たちの知が、真の涅槃、最高の安穏に導いてくれるのである』と。

 保護者よ、この高貴で、広大で、多くの種類のこの上ない未来における成仏の予言を
 聞いて、また、私たちが相次いで順次に予言をなすであろうということで、実に大き
 く高揚した歓喜が生じました」

以上が、聖なる「白蓮華のように最も勝れた正しい教え」という法門の中の「500人の男性出家者たちへの予言の章」という名前の第8章である。
 (五百弟子受記品第8おわり)

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テーマ:仏教・佛教 - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2022/09/27 05:26 】

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