なまぐさ坊主の聖地巡礼
プロフィール
Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴りながら、仏教や歴史について語ります。
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8月8日(金)
午前11時20分、ラサでの時間が欲しいので早めの昼食。午後12時15分、シガツェを出たバスはヤルツァンポ川沿いの新道をラサ目指し一路ひた走った。シガツェ市街の道路新設工事や、崖崩れによる迂回路はあったものの、まずは順調に進んだ。
午前11時20分、ラサでの時間が欲しいので早めの昼食。午後12時15分、シガツェを出たバスはヤルツァンポ川沿いの新道をラサ目指し一路ひた走った。シガツェ市街の道路新設工事や、崖崩れによる迂回路はあったものの、まずは順調に進んだ。
抜けるような青空と万年雪を戴く峰々を眺めながら、このまま行けば夕刻にはラサに着き、お土産もゆっくり選べるな~、と考えていた午後2時30分、尻の下でバーンという破裂音。一瞬、何が起こったのか分からなかったが、右前輪がパンクしたのだ。運転手さんが慌ててブレーキを踏みハンドルを切ったが、砂利道のことすぐには止まれない。ズーズーズーと滑って、バスは崖っぷちで漸く止まった。
あと僅か3メートルでヤルツァンポ川に転落、危うく水葬になるところだった。またも、「日本人観光客を乗せたチベットの観光バスが川に転落。乗客・乗員17名行方不明」という新聞記事を連想してしまった。
こんな所にガソリンスタンドがあるはずもない。取り敢えず応急処置。
運転手さんやガイドの胥君、添乗員の奥村君らは懸命にパンク修理にあたっているが、僕らはすることがない。写真では小さくて見えないと思うけど、対岸の崖っぷちの道を羊が歩いている。羊飼いの姿は見えないけど、草を食べた後おうちに帰る途中なんだろうか。暇つぶしに何匹いるか数えてみる。羊が1匹、羊が2匹、羊が3匹、羊が4匹、羊が5匹、羊が6匹、羊が7匹、…………、眠くなってしまった。
応急処置を済ませ、村を探した。しばらく走って辿り着いた村のあんちゃん、おっさんに応援を頼んだのだが、ここで嫌なものを見てしまった。

応急処置を済ませ、村を探した。しばらく走って辿り着いた村のあんちゃん、おっさんに応援を頼んだのだが、ここで嫌なものを見てしまった。
修理が終わるのを待つ間、茶店でお茶を飲んでいると、そこに現れた村の子供が3人。写真ではまだニコニコ笑っているが、この後、自分の頭を床にゴチンゴチンとぶつけ始めた。一体何の真似かと思ったら、目には涙をいっぱいに溜めて、お金をせびるのである。「止めろ」と言っても聞かずに、頭をぶつけ続ける。おでこが真っ赤になっている。堪りかねた女性陣がお金を渡したのだが、その金を親と思われる男が取り上げてしまったのだ。チベットの現状を見せつけられて、後味の悪さだけが残った。
何とか修理を終えたバスは亀のようにゆっくりゆっくりとラサを目指したのだが、あと1時間でラサの街に入るという午後5時20分、またまたパンク。もう修理の仕様がないため、同じ会社のバスを呼ぶことに。ところがこれにまた時間がかかり、結局拉薩飯店に到着したのは午後7時。ちゃんと日頃からバスの整備しといてよ、本当にもう。

まだ買いたいものがあったので、午後7時20分、取り敢えず荷物をホテルに置いて八廓街へ。慌てふためいて買い物して周り、また忘れたよ。時間があれば見ようと思っていた唐蕃会盟碑。残念。くっそー。
肉体的にも精神的にも倦怠感の残る一日となってしまったが、こんなのは序の口。明日はもっと過酷な運命が待ち受けていたのである。(つづく)
肉体的にも精神的にも倦怠感の残る一日となってしまったが、こんなのは序の口。明日はもっと過酷な運命が待ち受けていたのである。(つづく)
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