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なまぐさ坊主の聖地巡礼

プロフィール

ホンジュン

Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
 毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴りながら、仏教や歴史について語ります。

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法華経法師功徳品第19 この法門を受持する人の六根清浄の功徳②

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 さらにまた、常精進菩薩よ、その良家の息子であれ、良家の娘であれ、この法門を他の人々のために説き示し、説き聞かせているものは、次の1200の耳の功徳を具えるのだ。

 三千大千世界における阿鼻地獄から世界の最上部である有頂天まで、その内外においては、多種多様な多くの音声が現われる。

 例えば、象の声、馬の声、ラクダの声、牛の声、山羊の声、人民の声、車の声、鳴き声、悲しみの声、恐怖の声、螺貝らがいの音、鈴の音、小太鼓の音、大太鼓の音、遊びの声、歌の声、踊りの声、楽器の音、演奏の調べ、女の声、男の声、少年の声、少女の声、正義の声、不正義の声、快楽の声、苦悩の声、凡夫の声、聖者の声、心地よい声、不快な声、神々の声、龍の声、ヤクシャ(夜叉やしゃ)の声、ラークシャサ(羅刹らせつ)の声、ガンダルヴァ(
乾闥婆けんだつば)の声、アスラ(阿修羅あしゅら)の声、ガルーダ(迦楼羅かるら)の声、キンナラ(緊那羅きんなら)の声、マホーラガ(摩睺羅伽まごらが)の声、人間の声、人間以外のものの声、火の音、風の音、水の音、村落の音、都市の音、男性出家者の声、声聞の声、独覚の声、菩薩の声、ブッダの声である。

 三千大千世界の内外において、どれほど多くの、どんな音声が現われても、それらの音声を、その浄化された生まれつきで通常の聴力によってその人は聞き分けるのだ。

 また神通を得た耳を生じていないが、その人はその生まれつきで通常の聴力の聴覚の能力によって、それぞれの衆生の声を聞いて後に、それぞれの衆生の声を知り、熟慮し、分析する。けれども、それらのすべての音声によって、その人の聴覚の能力が圧倒されることはない。常精進よ、その偉大な人である菩薩には、このような聴力の能力の獲得があるのである。けれども、まだ神通を得た耳が生じているのではないのだ。

 世尊は、以上のことをおっしゃられた。そして、教師であり、人格を完成された人は、次のようにおっしゃられた。

 「その人の聴覚の能力は清らかで、汚れがない。しかしながら、それは、生まれつき
 の全く自然の状態のもので、その人は、この世界における実に種々の音声を余すこと
 なく聞くのだ。

ダウンロード (1)

 ヴィーナー

 その人は、象や、馬、車、牡牛、山羊と羊の音声や、大太鼓と小太鼓、スゴーシャカ
 (
しょう)、ヴィーナー、笛、ヴァッラキー(琵琶びわの一種)といった楽器の音声を聞き分
 けるのである。

 快い甘美な歌を聞いて、しかも、その人はその歌に執着することなく、志が堅固であ
 る。何de

あれ、どこであれ、幾コーティもの人間たちが話している声をその人は聞き
 分けるのだ。

 また、その人は常に、甘美で快い神々の声や、歌声を聞く、男性や、女性、同じく少
 年や少女たちの声をもまた聞き分けるのである。

 実に山中の洞穴に住んでいるカラヴィンカ(
迦陵頻伽かりょうびんが)鳥、コーキラ鳥、孔雀 
 鴛鴦 おしどり命命鳥みょうみょうちょう)という鳥たちの美しい声をその人は聞き分けるのだ。

ダウンロード
迦陵頻伽

 地獄において苦痛を感じている人たちは、非常に恐ろしい声を発し、食べ物の得
 られない苦しみによってさいなまれている餓鬼たちは、まさに同様にその恐ろしい
 声を発する。

 また、大地の真ん中に住しているアスラたちは、種々の怒号を発する。まさにこ
 の世にいるその説法者は、それらのすべての声を聞き分ける。けれども、それら
 の声に比例されることはないのだ。

 動物たちが、巣穴の中で吠える声や、お互いに語り合う声、それらの種々雑多の
 多くの種類の声もまた、その人はこの世にあって聞くのである。

 ブラフマー神の世界に住む神々や、アカニシュタ天や、アーバースヴァラ天に住
 む神網たちがお互いに話す声、その声のすべてをその人は余すところなく聞くの
 である。

 この世において、人格を完成された人の教えのもとで出家して、この世で経典の
 読誦をなし、また集会において法を説く男性出家者たちの声もまたその人は常に
 聞くのである。

 この世においてお互いに経典の読誦をなす菩薩たち、また諸々の法の中において
 一緒に唱えることをなす菩薩たちの種々の声をその人は聞くのである。

 調練されるべき人を調御する人(
調御丈夫じょうごじょうぶ)であり、また世に尊敬されるべ
 き人であるブッダが諸々の集会において説かれる最高の法もまた、この経を受持
 する菩薩は一時に聞くのである。

 この三千(1000³)の国土において、下は大阿鼻地獄に境界を接し、上は世界の
 最上部である有頂天まで、その内外で、多くの声を発するすべての衆生、
 
 それらのすべての衆生の声を、その人は聞き分けるのだ。けれども、この人の耳
 は妨げられることはない。その人の明瞭な聴覚の能力は、それらの声のそれぞれ
 の状態を知る。その人の聴覚の能力は、それでも生まれつきの自然の状態のもの 
 なのだ。

 これまで、その人は、神通を得た耳を獲得するために努力をなすことはなく、そ
 の耳は生まれつきの自然の状態のままである。実にこの経を受持する畏れなき人
 には、以上のような功徳が生じるのだ。

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テーマ:仏教・佛教 - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2023/03/21 05:22 】

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