なまぐさ坊主の聖地巡礼
プロフィール
Author:ホンジュン
日蓮宗の小さなお寺の住職です。
なにしろ貧乏なお寺ですので、松井秀樹や本田圭佑で有名な星稜高校で非常勤講師として2018年3月まで世界史を教えていました。
毎日酒に溺れているなまぐさ坊主が仏教やイスラーム教の聖地を巡礼した記録を綴りながら、仏教や歴史について語ります。
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3月1日(土)
ちなみに、ネパールの仏教徒は国民の10%ほどで、80%はヒンドゥー教徒だ。
午前6時40分、朝食前にペワ湖でボート遊び。ポカラにはこのペワ湖のほかにもベグナス湖、ルパ湖の美しい湖があり、ポカラの町の名前はネパール語の湖(ポカリ)からきているそうな。 ポカリと言えば「ポカリスエット」を思い出すけど、ポカリスエットのポカリは明るくさわやかな響きを持つ言葉としてつけたんで、特別な意味はないそうだ。
昨日からずっと天気が悪いので、期待はしていなかったけど、案の定曇り空。
天気が良ければ、湖の向こうに憧れのマチャプチャレを望むことが出来たのに、え~い悔しい。僕らのグループの中に雨男がいるに違いない。誰だっ。それにしても、ベナレスでちゃんと飛行機に乗れて、予定通りのコースで来ていたら見えたかも知れないと思うと、また腹が立って来た。
写真はちょっと見にくいけど、ペワ湖中央に浮かぶ小さな島にあるバラヒ寺院。2層のパゴダ形式のヒンドゥー寺院なんだけど、アジマ神の化身とされる猪(ネパール語でバラヒ)が祀られているそうだ。アジマ神は女性の力であるシャクティを象徴する女神だそうで、このお寺でも生け贄の儀式が行われている。結局、生け贄を欲しがる神さまってみんな女なんだね。それも、このお寺で使われる生け贄は雄の動物に限定されており、参拝客もほとんど女の人なんだって。上陸することも出来るんだけど、上陸したら生け贄にされそうで止めた。
朝食後、出発まで時間があるので、ホテルの中を散策。ホテルの施設の地図が写ってるけど、かなり広い敷地内にいろんな施設があり、僕らが泊まったのは四角で囲まれた地域で、ホテルの名前通り、平屋建てのロッジ風になっている。
また、柄にもなくお花を撮影。今日が3月の最初の日だということを忘れさせるような、夏の花ばっかり。名前は分からんけどね。
午後12時10分発の飛行機でカトマンズへ。たったの30分ほどで着いてしまった。カトマンズはずっと来たくてしようがなかった町。ネパールには過去2回来てるんだけども、釈尊ご生誕の地ルンビニだけ。というのも、1996年から11年間ネパール内戦が続いていたため、危なくてカトマンズまで足を踏み入れる勇気がなかった。ネパール共産党毛沢東主義派、いわゆるマオイストが人民共和国の樹立を求めて暴れたわけだが、平成18年に停戦。今年(平成20年)の5月28日に連邦民主共和制樹立が宣言され、王政が廃止された。十数年ぶりにネパールに平和が訪れて、やっと来れたというわけだ。
レストラン「田村」で遅い昼食。われわれはお弁当をいただいたんだけど、お蕎麦なんかもあるみたいですよ。お米はカトマンズの郊外で自家栽培しているらしく、日本の米と変わりなく美味しいし、味噌汁も美味かった。僕の前にビール瓶が2本。夕べあれだけ飲んで二日酔いなのに、まだ飲むんかい!! 向かい酒、向かい酒。アハハハハハハ。
昼食を終えて、外に出たら結婚式の行列に出会った。
いやー、それにしても凄い人の数。男はみんな黒のスーツにネクタイ、女はサリー。新郎・新婦はインド人なんだろうね。でも、新郎・新婦の姿は見あたらない。
あっ、いたいた、車の中に。でも、顔がよく見えないや、残念。こんどの旅で、結婚式に出会ったのは3回目。やっぱ今が結婚式のシーズンなんだね。おめでとさん。
午後3時40分、スワヤンブナートへ。スワヤンブナートはカトマンズの中心部から西に3キロほど離れた丘の上にある仏教寺院。2500年以上前に建てられた、ネパール最古の仏教寺院だ。
登り口にはタルチョがはためいている。タルチョはチベット仏教で使われる青・白・赤・緑・黄の五色の旗。仏法が風に乗って拡がるよう願いが込められている。
このお寺が丘の上に立っている、ということは、階段を登らなければならないということ。階段は400段ほどあるそうだ。身延山の菩提梯【ぼだいてい】は287段だから、それよりも多い。段差も菩提梯ほどではないが、かなりきつい。おまけにさっきビールを飲んでるから、心臓がパクパク言っている。
やっと登り切った。あ~あ、しんど。頂上でひときわ目立つのが仏塔。でも、これはストゥーパではなく、マハ・チャイテャ(大チャイテャ)だそうだ。チャイテャは礼拝対象となる廟や塔のこと。13層になっている尖塔部分は悟りの13段階を示しており、先端には涅槃を象徴する金色の傘がある。
白いドームの上の部分をハルミカといい、ここに「仏陀の智慧の目」が描かれており、四方を見渡しておられる。この目には森羅万象を見通す力があると言われているんだけど、ほんとうにパワーのありそうな目だよね。眉毛の間にあるのは仏陀の眼力のシンボルである第3の目。変な格好の鼻にみえるけど、これはネパール語の数字の「1」で、調和を表すそうだ。
ちなみに、ネパールの仏教徒は国民の10%ほどで、80%はヒンドゥー教徒だ。
このキンピカの建物は鬼子母神堂。鬼子母神【きしぼじん】はインドではハーリティー(訶梨帝母【かりていも】)。日本でも有名な神さんで、「恐れ入谷の鬼子母神」で知られる真源寺の鬼子母神は有名だ。
写真はパキスタンのペシャワール博物館のハーリティと旦那のパンチカの像。ハーリティは出生した時、容姿端麗であったことから夜叉衆が歓喜したと言うんで、歓喜母とも呼ばれる。長じてパンチカに嫁して500人の子をもうけたが、凶暴な性格で人間の子を捕まえては食べたため、人々から恐れられ憎まれていた。そこで、お釈迦さまはハーリティの末の子ピンガラを隠してしまわれる。ハーリティは半狂乱となって世界中を7日間探し回ったが発見できず、お釈迦さまに助けを求めた。そこで、お釈迦さまは子を失う親の苦しみを悟らせ、仏法に帰依させた。かくしてハーリティは仏法の守護神となり、また、子供と安産の守り神となった、というわけだ。 鬼子母神というと日本ではザクロを持ってるけど、これは中国の影響。仏典では吉祥果という果物を持ってるんだけど、吉祥果が何だか分からんかったんで、ザクロにしちゃった。両方とも種がたくさんあるんで、多産のシンボル。ちなみに、ザクロは人肉の味がするんで、お釈迦さまが人肉の代わりに喰えとおっしゃったというのは、真っ赤な嘘だよ。
鬼子母神は子育て・安産の神さんだから普通は優しいお顔をしてるんだけど、わが日蓮宗では鬼形【きぎょう】鬼子母神といって、おっかない顔をしている。これは、法華経の陀羅尼品【だらにほん】で、鬼子母神が法華経の行者を守ると誓ったから。法華経の教えを弘めることを妨げる者を威圧しやっつけるために、睨みつけてる姿なんだ。
スワナンブナートは別名モンキー・テンプルと呼ばれるように猿がいっぱいいる。
これが大人しければいいんだけど、観光客の荷物を奪ったりしやがる。猿も信仰の対象になってるんで、駆除することも出来なくてお寺も困ってるんだって。おいっ、お前。その食い物どっから持って来たんだ。かっぱらって来たんじゃなかろうな。「さるお方から貰いました」 嘘つけ!!
スワヤンブナートは猿の天国でした。(つづく)
スワヤンブナートは猿の天国でした。(つづく)
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